「静岡県中小企業経営革新フォーラム21」中国電気自動車視察「三東省」

「静岡県中小企業経営革新フォーラム21」中国電気自動車視察「三東省」

s-DSCF5992_20101013132407.jpg 2010年9月
はじまりは…農村の1農民がはじめたベンチャー企業だったんです!
中国三東省へ「静岡県中小企業経営革新フォーラム21」のみなさまを電気自動車の企業視察へご案内いたしました。
メンバーの坂井副会長の「NHKスペシャルでやっていた中国の電気自動車の街が見てみたい。」の一言からはじまった視察研修会。
私は依頼をお受けしたものの、その番組を見ていない。 さて、困ったものだ…とネットを検索すると、いまは本当に便利ですね、
NHKオンデマンドの会員になりNHKスペシャルをさかのぼってやっとたどり着きました。
なるほど、坂井社長の仰有る通り、この企業・この町見てみたい。 そう思うほどの会社は農村の1農民がはじめたベンチャー企業。
なんのご縁か静岡の自動車メーカーの技術者がこの会社を支えていらっしゃいました。
幸い山東省には政府関係・企業を一手に担当している現地旅行社と、良いおつきあいをさせていただいておりましたので、
視察の手配はスムーズに進行。 いつもは、同団体の顧問でいらっしゃる法政大学大学院の坂本光司教授が同行されますが、
多忙を極める先生の事、ぎりぎりで日程調整がつかずに、ご同行は叶いませんでしたが、
中国におそらく静岡県では一番早く進出されたであろう、
同団体の会長でいらっしゃる沢根スプリングスの沢根社長様がいらっしゃれば鬼に金棒。
一行早朝の名古屋セントレア空港へ集合し、ソウル(仁川)経由で中国・斉南市へと向かいました。
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中国の電気自動車の推進モデル都市、『斉南市』
中国では、政府より電気自動車の推進モデル都市として、13の地域が指定されております。斉南市はそのひとつ。
着後さっそく山東省貿易促進会にて政府関係者との意見交換会です。
中国では、政府の力が強く、産業活性化には大きな力を発します。
電気自動車の推進について、どういった施策を進めているのか?またこの地が他の地区との政策の違いはなにかとか、
いったい何社の電気自動車関連会社が存在するのか?参加者のみなさまの興味は尽きず、さまざまに質問するも、
答えにならぬ返答と調査していないのでわからない。とか質問とは全くかみ合わない答えの応酬。
はてには、政府関係者から、新規事業をおこしているベンチャー会社の社長を紹介され、
日本での販路をさがしているとの営業活動まで。これは、日本の行政では絶対ありえないですね。
1事業者の営業のお手伝いを行うなど。やはり、中国不思議ワールドです。
結局は、正確にはベンチャー企業を把握でききれていない。また、いろいろ答えられない事情もなにやらありそうです。
時間も延長、朝も早かったですから、夕食をすませてホテルへまいりましょう。
今夜のお食事は、済南一のレストラン。 中国らしい建築様式のレストランはとにかく広い・・・まるで迷路の様ですが、
やっと お部屋にたどり着き、今後の視察の無事を祈って乾杯!!
ホテルも済南で一番の5つ星ホテル。 しかし~、ルームキーがとっても複雑で、開かないお部屋が続出です。
実は私も・・・一番最後までお部屋にはいれませんでした(泣)
ではでは、明日も早い。みなさんおやすみなさい。
2010山東省2
本日の視察先『高唐時風集団有限公司』。バスで工場内通路を走ります!?
 さて,本日はさっそく、電気自動車の視察です。まずは、高唐時風集団有限公司。
ここからは政府外事部の車が先導し、そのあとをバスが続きます。
日本でも紹介されている有名企業グループで、1993年創業、正社員3万人総資産60億元の巨大企業です。
整備されたショール-ムの中央に位置する巨大な会社の全貌模型に圧倒されます。
そういえば、ここまでくる街路には、この会社の名前がついておりました。
さて、同社の主力製品であるトラックや農耕工作機械が整然とならべられているショールームを進むと・・ありました~!
電気自動車!試乗もゆるしていただき、ショールーム内を回ります。写真の許可をいただき、みなさん、あちこち写真撮影。
ご堪能いただいたあと・・これがすごかった、なんと工場内の視察はバスにて・・ って、
バスで移動ではなくて、まさしくバスが工場内通路を移動するのです。 先導の政府車が、工場に入り手招きされたのには一同びっくり。
なに??このままはいるの?バス走行用に通路がつくられているとは思えませんが、バスは工場内をいくつも回ります。
確かに大企業、規模に圧倒されました。・・で、どこで電気自動車をつくっていたのか?
わからなかったのは私だけ??

公道で・・・『山東臨清迅力集団』の電気自動車がいっぱい?
超巨大企業を視察後は、中規模メーカーの山東臨清迅力集団へ なにげに工場外に並べられた車は・・すべて電気自動車。
なんと三輪仕様だったりします。 工場内は、簡単にしか視察させていただけませんでしたが、みなさんここでやっと気付きました。
公道を走っていたのは、ほとんどがこの会社製。ということは、町中が電気自動車だらけでした。
電気自動車は正規な規格がきまっておらず、現状では公道を走ってはいけない規則だとか、
でもこの町内なら目をつむりましょう・・でも保険はありませんよ。という摩訶不思議なルールなのだそうです。

日本を脅かす・・バス生産企業『聊城中通客車股分有限公司』
さて、郷土料理の昼食の後、聊城中通客車股分有限公司へ ここは、中国初の上場企業。主にバスの生産をおこなっています。
北京オリンピック、そして現在行われている上海万博で、電気自動車のバスを走らせていることでも有名です。
バスの製造は、長いライン。つまり広大な工場が不可欠とか、従って日本ではバスの製造が激減しているそうです。
最近はバスの輸入車も日本では増えてきましたが、そんな事情もあるんですね。
日本ではお目にかからない、蛇腹でつながったロングバスとか、窓がとっても大きく、座席がお見合いシートバスなど
、不思議バスが一杯。 バス工場を堪能し、ホテルへ向かいます。
本日は、聊城市の市長はじめ大勢の政府関係及び民間ベンチャー企業などが勢揃いして、静岡からの来訪者をお待ちです。
先方主導の意見交換会。日本の企業にぜひ当市にと企業誘致のお誘いです。 中国式の会議は何度経験しても不思議。
まず、机の配置が理解に苦しむところです。
長い挨拶とご紹介、なにを議論しているのかわからないうちに終了。 記念品の交換とセレモニーはつづきます。
面子を重んじる中国人。お相手の国民性を理解するのはなかなかに難しい作業です。
さて、本日の夕食はホテルにて・・というより、ここは本当に田舎でなんにもありません。
この地一番のホテル(4つ星)のこのホテルでも日本のTVもうつらないし、食後はホテルのバー(らしきもの)くらいでごめんなさい。
明日も早いですからおやすみなさい。

なに?今回のメインイベントの視察先『山東宝雅』が見れない!?
おはようございます。 本日は、今回の視察のメインイベント NHKスペシャルで放映されました山東宝雅の視察です。
しかしながら、朝から霧が濃く、2時間ちかくかかる行程に、高速道路も通行止めとの情報も入っておりました。
(一般道をいけは3時間以上)これはこまった。
まあ、とにかく行ってみましょう。大丈夫、大丈夫。私、天気に関しては妙な自信だけはあるのです。
高速道路入り口・・・だめかなあ?ひとつだけ青表示。
なんとか高速にのり、一路工場へ向かいます。 移動中もお勉強がこの団体のモットーです。
さっそく、おひとりずつ昨日までの視察の感想などのお話を頂きながら、2時間の道のりをすごします。
なにより、沢根会長の中国式会議解説、中国進出の為のプチ講座・・は皆様にとって、とても参考になられた事でしょう。
私も大変勉強になりました。
和気あいあいと進む中、なにやらガイドさんに不穏な空気がながれております。
私に耳打ちしてきたことに、びっくり、なんとこれからの訪問の会社が、突然中央政府が視察にくることになり、
本日は当方の視察がうけいれられないというのです。
ここは、引っ込むわけにはいきません。
この為に、わざわざ1ヶ月前に日本から下見まできたのに。・・
ガイドさんをなだめたり、脅したり(笑)しながら、なんとかしてと懇願し、現地旅行社が奥の手をつかってくれました。
政府には政府の力。初日に先導してくださった外事部の部長自らが交渉してくださり、
ご本人が会議をぬけだして、われわれの為に先導してくださいました。
事情が事情なだけに、みなさま楽しみにしていらした日本人技術者との面談も、はたせませんでしたが、
責任者不在の工場は、ある意味視察し放題。 みなさま結果的には大満足のご様子でした。
部長様、ありがとうございました。
さて、斉南駅から新幹線にて2時間。青島へむかいます。
1等車両で快適に、あっというまに時が過ぎていきます。中国最後の夜は海鮮料理をご堪能いただきます。
内陸部から海辺の町へ。さしみを頂きながら、お酒もはずみます。
今夜は皆様どこまでいかれるやら・・明日は出発も少しゆっくりですから、どうぞごゆっくり。

最終日の視察先は、自動車部品の加工工場『天紀龍電子産業』
さて、いよいよ本日は日本へもどります。とはいえ、空港へ向かいながら最後の1社のご視察です。
天紀龍電子産業、基盤、ワイヤハネスなど自動車部品の加工をする工場です。
この会社、オーナーは日本在住の中国人女性。社長は日本人です。
やっと通訳を介さずにお話でき、みなさまストレス解消のようです。
壁には製造業必須の5Sの文字。労働環境、待遇など沢山の質問攻めにもオーナーが堪能な日本語で答えてくださいました。
さ~。そろそろ失礼し、簡単な昼食をお召し上がり頂いて空港はすぐ近くです。
往路と同じく、ソウル(仁川)乗り継ぎで名古屋空港へ。
ソウル空港でのお土産の方が御中国より多い方も・・どこにいったか忘れそう。
若干、飛行機が遅れましたが、何とか名古屋から静岡方面へのバスにみなさまご乗車いただけたようです。
到着は12時近いかな?
みなさまお疲れさまでした!